甘いお砂糖のお話 その1

THE ANCO JOURNEY MAGAZINEでは:              これから不定期ではありますが<美と健康>にまつわる専門家の方をお招きし、気になる<食>や<美>についてお聞きしていこうと思います。
Vol.01
栄養士・国際中医薬膳師・ヨガインストラクター : YUKOさん

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初めまして。                              美味しく食べて、楽しく生きる、単純なことだけど忘れがちな大切なこと。  バランスが崩れかけた世の中に少しでも貢献ができればと、様々な活動を通して情報を発信していきます。                        皆様ご興味を持っていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。

第1回目のテーマですが、

和菓子に欠かせない“砂糖”についてお話をしていきたいと思います。

まずは砂糖の基本的な知識から。

砂糖、と一口に言っても、白砂糖、黒砂糖、きび砂糖、和三盆糖、甜菜(てんさい)糖、メープルシュガー、パームシュガー、ココナッツシュガーなどなど今日では様々な砂糖を目にする機会が増えました。

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これらの違いは、簡単に言うと原料や製法の違いで様々な呼び名になっています。

「砂糖」とは、世界百科事典で調べると、

「純粋な砂糖は化学上はショ糖(スクロース)と呼ばれ、多くの植物の汁液、種子、葉、果実、花などいたるところに存在する。(中略)これらから製造されたものはそれぞれの植物名を冠して甘ショ糖、テンサイ糖、ヤシ糖、カエデ糖、などと呼ばれるが、、、」

とあります。

要は様々な植物から抽出、生成されたショ糖を主成分とした甘みを持つ調味料の事です。

外国から入ってきたものはさておき、現在主に日本で栽培、食されている砂糖についてお話を進めていきます。日本では砂糖の原料として主に、サトウキビやサトウダイコンとも呼ばれる甜菜が栽培されています

これらの砂糖類、中国から初めて日本に到来したのは奈良時代、日本でサトウキビや甜菜の栽培が始まったのは17世紀18世紀にかけて栽培が広がっていったようです。

では、砂糖が外国から入ってくる前はどうしていたのでしょう。

百科事典によると「飴、蜜、甘葛(あまずら)を用いていた」とありました。

「飴」とは、米を発芽させた「米もやし」を使ってでんぷんを糖に変えたもの、「蜜」とは、今で言うはちみつのこと、「甘葛」とは、つる草の一種で、そのつるを切り、出てきた汁を煮詰めシロップを作っていたようです。

今みたいに簡単に甘味料が手に入らない時代、とても貴重なものであったことは間違いないでしょう。

サトウキビは沖縄や鹿児島、外国ではアジア・中南米・オーストラリア・アフリカなど温かい地域で栽培され、上白糖やグラニュー糖、三温糖、きび砂糖、黒糖などになります。
和三盆は同じくサトウキビから作られますが、一般の亜熱帯地方で栽培されるものとは品種が異なり、竹糖と呼ばれる茎が細いサトウキビを原料とし、伝統的な製法を守り丁寧に製造されています。サトウキビ本来の雑味が程よく残されまろやかな風味で口どけがとても良く、和菓子の高級材料として有名ですね。

主に徳島県や香川県などの四国東部で生産されています。

甜菜は北海道、外国では欧州・北米などの比較的涼しい地域で栽培され、同じく上白糖やグラニュー糖の原料となっています。精製度の低い、色がついたてんさい糖なんかもスーパーで見かけますね。

各種砂糖の説明をざっくりとすると

「黒糖」

サトウキビから抽出した液体をそのまま煮詰め乾燥させたもの、よってサトウキビ本来の雑味と栄養分が残っている。

「グラニュー糖」

サトウキビや甜菜から抽出した液体を、様々な行程を経て精製し、甘み成分だけを残した純度の高いショ糖(99.9%)。サラサラしていて甘さに癖がない。

「上白糖」

グラニュー糖に、転化糖というものが加えられ、しっとりとした仕上がりになる。一般家庭でも一番よく使われている砂糖。

「三温糖」

不純物を取り除いた糖液から、グラニュー糖や上白糖を精製した後に残った糖液を加熱し作られる。加熱によりほんのり茶色く色づき、コクも生まれる。

「きび砂糖」*商品名かと思われます

サトウキビからグラニュー糖などを精製する途中段階(不純物を取り除く途中段階)の砂糖液を煮詰めて作る。サトウキビ本来の雑味や栄養分が程よく残る。

「てんさい糖」*商品名かと思われます

甜菜から糖分を抽出し、その液体から上白糖やグラニュー糖の結晶を取り除いた糖蜜を乾燥させたもの。程よい雑味と栄養分が残る。

(※各メーカーにより精製度や製法の異なる商品が販売されています。商品名も「てんさい糖、甜菜糖、てんさい含蜜糖、砂糖大根糖」などなど。)

特に黒糖など雑味(多くのミネラル分を含みます)が残る砂糖ほど、糖度(%)も低くなりますので甘さが抑えられたように感じられます。

健康面のことを考えると、栄養価に高い黒糖を選びたいところでありますが、やはりその雑味や色が料理やお菓子作りの際に邪魔に感じてしまうことがあります。

そこで誕生したのが、「きび砂糖」などの精製しすぎていない砂糖たち。

使用される用途や、健康を考えた上で正しい選択ができるようになると嬉しいですね。

次回は、現代噂になっている砂糖にまつわる健康被害話を、中医学やアユールベーダの観点を交えて私なりに検証していきたいと思います。

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THE ANCO JOURNEY MAGAZINE  “専門家に聞いてみた”シリーズ

栄養士 国際中医薬膳師 ヨガインストラクター YUKO

自身の体調不良がキッカケで10代の頃より食と健康に関心があり、大学で栄養学を学ぶ。インド、スリランカへヨガとアユールベーダの勉強を経て全米ヨガアライアンス認定 RYT500を取得。国際中医薬膳師を取得。現在はヨガ教室や料理教室の開催や企業のレシピ開発などに携わっている。

楽しみながら“ちゃんとした”美味しいものを食べて、みんなで元気になれたらいいですね。 それが私の願いです。

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